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よりによって日曜日の朝から訓練なんて、兄さんのばかっ!
なんでこんないい日に帰って来るんだよ!!
兄と妹
気持ちの良い朝。ほとんどの人はまだ眠っているであろう時間帯にあきらとその兄は広い庭で組み手をしていた。
「1日たりとも休むな。心身ともに鈍るぞ」
「分かってる、分かってるよぉ」
でも兄さんとは違うんだよ、とあきらは心の中でひっそりと悪態をついた。心のつぶやきなのに、こちらを睨む兄が怖い。
金髪に深緑の目を持つ小柄な兄は、あきらと並んでも少々大きいだけの小さな兄だった。しかしあきらにとって、その「兄」という存在はとても大きく文句も何も言えなかった。
不服そうな顔をしていたあきらを軽々と地面にたたきつける様は、本当に兄妹なのかと疑問を持たせる。
「も、少し、手加減をお願いしたいです」
背中を打ち付けたあきらはその痛みに耐えながら体を起こすが、兄はそんなこと知ったことではない、とあきらを見下ろしている。
元軍人の兄にとってはそれくらいなんともないことなのだろうが、少々運動神経が良いだけの一般人であり、先日の月光家との戦闘も無傷なのが奇跡だと思っているあきらにとっては、とても手厳しいものだった。
あきらが、ひととおり兄の特訓メニューをこなしたときには、既に本来の起床時間である10時をとうに回っていた。
「おなか、すいたんだけど…」
朝ご飯抜きで動きっぱなしだったあきらが、さわやかな芝生の庭に寝転んでそう切実に訴えると、兄は初めて微笑んだ。
「じゃあ、久しぶりに私の手料理といくか」
思わぬ言葉にあきらの顔が、今までの表情とは一変してかがやかしいものに変わった。
「兄さんの手料理…っ」
久しぶりすぎて涙が出そう、と笑うあきらに手を伸ばして助け起こした後、兄は腕まくりしながら玄関へと歩いていった。
兄さんは、軍人気質が抜ければ、いい兄さんなんだよな。
上機嫌になったあきらも、兄の後を追って玄関へ向かった。
遅い朝食を楽しみにしていたあきらはキッチンの前で絶句する。
大理石がふんだんに使われている広いキッチンには、料理の腕が全くないあきらが散らかした焦げたフライパンや、食べ物だったと思われる物体が、あたりにころがっていたからだ。
そして、その前でエプロンを着け硬直している兄を見たからだった。
久々の更新で申し訳ありません!
しかも兄さんの名前が決まらないっ!!
ここら辺しばらく月光&星光双方の生活描写になりそうですネ。
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中学2年
部活はオケで、トランペットやってます。
ミュージカルとか、多数出演。HIPHOPもやってます。
受験がない私ですが、日々一生懸命勉学に励んでおりますw
☆マト
公立中学2年
吹奏楽部でフルート吹いてます
来年は受験生!
パニックを起こしやすいので
今からコツコツがんばってます